「 しなやかに つよくあること 」

さわやかな風が、初夏をはこんできました。これからの季節に、パラスパレスオリジナルのリネンはいかがでしょうか。

シャンブレー地に、夏の花をプリントしたシャツ。色鮮やかなワンピースに、大胆なチェック柄。そして、とことん高密度に織り上げたジャケット。今年も自信作が並びます。

 これらの生地を手がけたのは、株式会社AKAIです。リネンを専門につくり続けて107年になります。

リネンのつくり方をご紹介しましょう。リネンは、亜麻という植物からつくられます。刈り取った亜麻は、土の上に寝かせて発酵させます。糸の素になる繊維を採りだすためです。この時、土の特徴が写り、リネンならではの風合いや生成色がうまれます。自然にゆだねた方法ですから、ひとつとして同じ糸はつくれません。ここに、リネンの難しさがありました。

担当の方は「毎年、1年生の気持ちで取り組んでいる」と、教えてくれました。さらに、生地にすると糸筋があり、シワができやすい性質もあります。経験と勘と、圧巻の行動力を持ち合わせていても「毎日がお祭り騒ぎ」だそうです。

それでもリネンに魅かれるのは、強さにあります。つき合うほどに、しなやかになっていく着心地は、ほかにはありません。夏のテーマ「裏表」をあらわすように、奥深いたのしみを秘めているのです。

私たちのこだわりは、支えられて紡ぐことができます。みなさまへ、リネンとすてきな一期一会をお届けしますこと、幸いに思います。